
若手が躍動しベテランの手腕が輝いた大規模プロジェクト
企業規模30,000名超という、大規模導入プロジェクト。お客様が目指す、働きやすい環境構築と従業員満足度の向上を実現するために、導入プロジェクトにおける精鋭たちが集められた。数々の困難を、それぞれの知識や技術を駆使して乗り越えながら、彼らは何を思い、何を得たのか。当時を振り返りながら語る。
Profile 社員紹介

M.T.
導入コンサルタント(プロジェクトマネジメントオフィス)
Business Development Div. Standard Service Implementation 1 Dept.
2009年新卒入社

S.O.
導入コンサルタント(プロジェクトマネージャー)
Business Development Div. Standard Service Implementation 2 Dept.
2017年新卒入社

A.H.
導入コンサルタント
Business Development Div. Standard Service Implementation 1 Dept.
2022年新卒入社
Theme
それぞれの思いを胸に、WHIの精鋭たちが集う
日本を代表する、某大手メーカー。グローバルに展開するビジネスと、それを支える多様な人材を持つ同社では、働きやすい環境構築と従業員満足度の向上を目指した人事業務の在り方の見直しや改善の継続が欠かせない。常に正しく、それでいて環境の多様さや変化を踏まえて経営や従業員のニーズに迅速・確実に応えていくフレキシブルさ。それらを両立するために採用されたのが、統合人事システム「COMPANY」だ。ここに、企業規模30,000名超という圧倒的な規模を誇る、「COMPANY」の勤怠管理製品導入プロジェクトがスタート。勤務予定や勤務実績、出退社や休暇を、「COMPANY」を通じて一元管理することで、フレックス・裁量労働・変形労働・在宅勤務等、多種多様な形態の勤怠管理に対応していく。

社内でも屈指の規模感で行われた本プロジェクト。その責任者となるプロジェクトマネージャーにアサインされたのはS.O.。2017年に新卒として入社し、長く勤怠管理システム導入に携わり、プロフェッショナルとして手腕を磨いてきた。過去にはこの領域における知見とお客様との圧倒的に丁寧なコミュニケーションによって、社内で表彰されたほどだ。
「初めてこの話を聞いた時は、『ついに来たか』と思いました。長く勤怠管理システムの導入に携わってきた自分にとって、その集大成とも言える規模感のプロジェクトであり、自分がやらなければ誰がやるという気持ちだったのを覚えています」
プロジェクトにおける実働部隊として、導入コンサルタントにアサインされたのはA.H.。当時はまだ入社2年目の若手だったが、お客様に真摯に向き合う姿勢と持ち前のチャレンジ精神に期待をかけた抜擢だった。
「経験や知識量に関しては、正直足りない部分も多かったと思います。しかし、任せてもらえたからには全力で取り組もう。絶対に期待を裏切らないようにしよう。そんな思いでプロジェクトにのぞみました」

経験豊富なベテランと、意欲旺盛な若手。プロジェクト遂行に向けた最適解の体制を整えつつ、WHIはその地盤をさらに盤石なものとする。プロジェクトマネージャーを補佐し、その業務遂行を陰から支えるプロジェクトマネジメントオフィスに、M.T.をアサインしたのである。彼は、10年以上にわたって導入プロジェクトのマネジメントを務め、過去にはWHI史上最大規模案件も担当。2023年度には年に1度の全社表彰でノミネートされたレジェンドだ。
「これだけの規模感のプロジェクトとなると、プロジェクトマネジメントにかかる負担はかなり大きなものになることが予想されます。だからこそ、私が遊撃手のように立ち回ることが求められたのでしょう。私のこれまでの経験を活かしつつ、多種多様なステークホルダーとのコラボレーションを促して活動する、この役割にモチベーションも高まりました」
これ以上はないと言っても過言ではない、完璧なバランスのメンバーを揃え、大規模導入プロジェクトは静かに進み始めた。
Theme
磨いてきた能力を武器に、数々の困難を乗り越える
お客様にとって、「COMPANY」の導入は同社の今後のデジタル戦略を左右する重要な取り組みの一つである。だからこそ、寄せられる要望のレベルは高く、また妥協も許されないものだった。導入コンサルタントとして、お客様と最前線で接してきたA.H.は語る。
「ご要望をいただくということは、それだけ私達WHIに期待していただいているということでもあります。そうした期待に応えられるよう、手法の立案や実現に向けた検証にはとにかく全力を注ぎました。」
しかし、すべての課題がA.H.一人の力で解決できるわけではない。中には、大手企業ならではの複雑性や難しさがあり、導入コンサルタントのみでは解決できないものもあった。そうした事態をどっしりと受け止め、確実に遂行していったのがS.O.だ。

「私の使命は、プロジェクト進行における最後の砦となることです。だからこそ、関係各所とのコミュニケーションを密にとり、どのような要望が来たとしても対応できる体制づくりには特に注力していましたね。社内外問わず、『S.O.に言えば何とかなる』と思ってもらえるよう意識して行動しました」
こうした二人のコンビネーションが輝いたのが、「COMPANY」の第二言語への対応と言えるだろう。英語用画面の改善が求められた際、お客様からの要望をA.H.が吸い上げ咀嚼しつつ、課題となっている箇所を探す。そしてS.O.が、開発設計者とコミュニケーションをとり、複雑な問題を解決するための設定や対応を検討。他部門と連携をとりながらお客様の問題を的確に捉え、社内で実現方法を迅速に検討することで、見事に解決へと導いていったのだ。
その頃、別の大きな課題と向き合っていたのがM.T.である。お客様は、数年前から「COMPANY」の人事管理・給与計算の製品を導入し、グループ会社であるWorks Business Service(以下、WBS)がその運用を担当していた。本プロジェクトとは異なる軸で運用されているこれらの製品と、新たに導入する「COMPANY」 就労・プロジェクト管理の運用を、どう両立させていくのか。お客様、WHI、WBS……膨大な数になるステークホルダー一人ひとりが、共通の認識を持って運用に携われるようにするため、M.T.は獅子奮迅の働きを見せた。
「複数のシステムが同時に稼働していくからこそ、システムごとの主管の所在を明確にしなければいけません。社内外問わず、高頻度のコミュニケーションを心掛けつつ、情報の記録とタイムリーな全体展開を心掛けることで、異なった解釈を生まないことを心掛けました」
こうして、各メンバーがそれぞれのポジションに与えられた役割を真摯に全うしていくことよって、本プロジェクトは予想以上のスムーズさでゴールへと突き進んでいった。

Theme
苦労の先にこそある成長 次の一歩はもう踏み出した
本プロジェクトにおける進行のスムーズさを象徴する言葉がある。それが、S.O.が社内への報告で記載した「プロジェクトが成功していたのをご存知でしたか」という一言だ。規模の大きなプロジェクトになれば、それだけ想定外の事態が発生する可能性は高くなる。そして、もしも大きな問題になれば、注目度は自ずと増していくことになるだろう。「ご存知でしたか」という言葉が生まれる背景には、非常に難度の高いプロジェクトを、極めて順調に、そしてお客様の満足度が非常に高い状態で遂行していったという、誇るべき実績が隠されているのだ。
責任者として、様々なプレッシャーを跳ねのけてきたS.O.は、当時を振り返りながら語る。
「周囲からは、これだけのプロジェクトをよく円滑に進めてくれたと、大いに褒めていただきました。ただ、私自身は何か特別なことをしたつもりはありません。やるべきことをきちんと期限通りにやる。関係者との一つひとつのコミュニケーションに手を抜かない。こうした当たり前のことをしっかりと積み重ねていくことが、良い仕事を生む秘訣なんでしょうね」
数々の困難を乗り越えてきたA.H.は、このプロジェクトでの頑張りを評価された。当時2年目の若手でありつつ、ベテランのコンサルタントに囲まれながらも、引けを獲らない存在感を発揮。自分自身でも、大きな成長が実現できたと笑顔を見せる。
「プロジェクト参加前と比べて、導入コンサルタントとしての知識やスキルが身に付いたのはもちろんですが、何よりも仕事と向き合うための自信が身に付いたように思います。こうして成長させてもらった分を、今度は社内に還元していけたら嬉しいですね」
これまでそうそうたる実績を残してきたM.T.も、確かな手ごたえを感じていた。
「これまでプロジェクトマネジメントの経験はたくさん積んで来ましたが、今回は特にステークホルダーマネジメントのスキルを磨ける、貴重な体験ができました。このプロジェクトでは様々な価値観を持った方々が非常に多く関わっていたからこそ、意向を汲みつつも同じ方向に向かうようマネジメントする必要があります。この経験を活かせば、今までよりもさらに質の高いプロジェクトマネジメントが実現できそうな気がします」

社内でも屈指の規模を誇る大規模プロジェクトを遂行した後も、3人に歩みが止まることはない。ここで得たすべての苦労、すべての喜びが糧になり、さらなる成長を実現してくれるだろう。それぞれの思いを胸に、彼らはこれからも前進を続けていく。
