大学で国際金融を学ぶ中で、もっと世の中のお金のしくみをリアルで体感したいと思い、証券会社の営業職に就きました。ところが晴天の霹靂で、3年目から人材育成の部署に異動。希望したどころか、むしろ研修嫌いで通っていたにも関わらずです。思えば、何かの研修にゲストとして呼ばれた際、未開の地をゼロから開拓した結果、同期でも上位の成績をおさめた成功体験をもとに、「時代遅れの営業ではいけない」みたいな生意気なことを喋ったのが買われたのかもしれません。それは後輩たちに、不要な苦労や不条理なプロセスを味わって欲しくないという想いからだったのですが。
その後、4年間ほど人材育成に従事するうち、やりがいを感じる一方、自社がビジネス面ではIT化の波、人材育成面では当時注目されていたコーチングといった社員の主体性を重視するマネジメントの波に乗り切れていないもどかしさを抱いていました。ただ、今の自分の力ではいくら提案しても実現できないことに気付き、自分の衝動の赴くままに先進的なITベンチャーへ転職しました。
そのITベンチャーには、人材育成担当として入社し、人事の一通りの経験をしながら、最終的には、グローバル化と共に拡大していく会社の研修責任者を務め、大規模組織のマネジメントも経験し、会社の成長と自身の成長がリンクした、とても充実した13年間になりました。
一方で、自分の興味関心の矛先が、マネージャーではなく、人材開発・組織開発のスペシャリストへ向いていることにも気付きました。ハンズオンでもっと現場と対話しながら、当事者で居続けていたい、人材開発・組織開発のスペシャリストとしての経験値を積みたいという想いが沸々と沸いていたのです。
その後、スペシャリストとして、国内大手メーカーに転職。評価制度やタレントマネジメントシステムのグローバル統一を各国の人事スペシャリスト達と実現するプロジェクトのプロジェクトマネージャーという得難い経験を経て2020年、言わば「第二創業期」というステージにあたる当社へ入社しました。これまでの知見を活かし、会社の成長やお客様への価値提供に人材開発・組織開発の側面から貢献できる、そのための体系を築く、そんなミッションに素直にワクワクし、また、この会社でいろいろとチャレンジできるイメージが持てたからです。