就活生当時の私は、「これから約40年間会社勤めをするならば、書類と格闘するだけでなく、何かかたちに残る仕事がしたい」と考えました。それを大きなスケールで実現できる不動産業界に絞り、勢いのあった新興企業へ入社しました。ところが、配属は人事部。急拡大を図る中で、「学生の感覚に近い」ということで新卒採用担当になり、3年ほど務めました。
その後、アメリカで発生したサブプライムローン問題の余波が押し寄せ、リーマンショックの直前に会社が倒産。その時私は自分がいかに会社の仕組みを知らなかったかを痛感したんです。「直前期の決算で過去最高益を達成し、好調に見えていた会社がなぜ倒産したのか」を知りたいと思い、そのカギである会計に興味を抱くようになったのです。そこで税理士事務所に就職し、そこから経理パーソンとしてのキャリアをスタートさせました。
税理士事務所での仕事は、中小零細企業の取引資料をいただき、それを会計データ化していくものだったのですが、会社の動きが丸裸になっていくプロセスにおもしろいように引き込まれていきました。それが高じて、次第に経理事務の支援のみならず、財務の状態に応じてお客様の経営全般の課題や悩みを解決していく仕事に醍醐味を覚えました。その際、単純に論理だけではダメで、感情に訴える重要性も知れたのは良い経験だと思っています。
ここで9年間ほどお世話になり、重要な仕事は一通り自分で判断して進められるようになったため、新たな挑戦をしたくなりました。そのような中で巡り会った弊社は、まさに第二創業期。企業がステージを上がろうとする瞬間に当事者として立ち会い、その成長に貢献したいと思い、入社を決めました。